スクラッチ開発の2~3割のコストで、オリジナルシステムの確実な継承に成功。
分析機能も加わり、経営の武器へと大きく進化!

営業の菅間一仁氏

導入の背景

旧システムの機能を確実に継承したうえで、 経営分析の機能追加を要望

ユニホームの総合商社・株式会社埼玉ユニホーム。同社は、「1着の注文から承ります」という創業の精神を今日まで貫き、人と人とのつながり、そして地元とのつながりを大切にして、お客様との信頼関係を積み重ねてきました。
扱っているユニホームは、病院・オフィス・飲食店・ホテル・作業服など多岐にわたっており、基本アイテムは約3万点。
カラー、サイズまで分けると、この数十倍のアイテムを販売していることになります。また、納入先は埼玉県内を中心に、東京の大手企業まで含めて約4,000社にのぼります。
「ユニホームというのは、会社のコーポレートアイデンティティの源であり、社員の気持ちをひとつにまとめようという日本ならではの企業文化でもあります。われわれの役割は、連帯感、日々のモチベーション向上など、お客様にとっての『価値を提供する』ことなのです」と、株式会社埼玉ユニホーム 営業の菅間一仁氏は語ります。
同社が、基幹システムである販売・在庫管理システムの刷新を検討し始めたのは、2011年のことでした。
旧システムは当社オリジナルシステムであり、細かいところまで業務に合わせて作ってありましたしかし、最初に開発したのは約20年前であり、今では不具合が生じても対応できるベンダー、SEがいないという状態になっていたのです」と菅間氏は説明します。
経営分析の手段がないことも課題になっていました。
「客先別・商品別などの分析をするには、いったん紙に出力した数値をExcelに手入力しなければならなかったのです」と菅間氏。客先ごとのニーズを先読みして価値提案をしようと思っても、その裏づけとなるデータを手に入れるのに手間がかかっていたのです。

営業の菅間一仁氏

営業 菅間一仁 氏

導入のポイント

アパレル業界向けに充実した標準機能のため、 カスタマイズは最小限で

埼玉ユニホームでは、システムを刷新するにあたって、今回はパッケージを利用することにしました。
スクラッチ開発は、時間もコストも膨大にかかります。また、新しい開発者へこちらの要件をゼロから説明するために、わたしの時間を大幅に取られるのは避けたかった」と菅間氏。貴重な時間は、客先を訪問したり、新しい営業戦略を練ったりするところにこそ使いたいと考えているのです。
アパレル業向け販売・在庫管理システムの数あるパッケージ製品の中でも、「楽商」 カラーサイズを選定したのは、工夫して作り込んできた旧システムに一番近い機能を備えているため、カスタマイズが最も少なくて済むと判断したからです。
菅間氏は他のパッケージ製品もピックアップして公平に検討し、相見積もりを取ってみました。
「他の製品は大幅にカスタマイズをしなければならないために、導入費用が高い。「楽商」は、標準機能だけでかなりの要件を満たしていましたので、最小限のカスタマイズで、旧システムの機能を継承できるという見通しが立ったのです」と菅間氏は言います。
たとえば、カラー・サイズの自動登録機能を備えており、マスター登録をしていない新規商品も効率よく入力できるのは、「楽商 」カラーサイズの標準機能です。

名入れ加工用の刺繍糸

名入れ加工用の刺繍糸

「ユニホームは、年2回新商品が発売され、商品全体が大幅に入れ替わります。当社は、60~70社のメーカーから仕入れていますから、短期間ですべての新商品をカラー別・サイズ別まで含めてマスター登録するのはまったく無理。品番だけでも、いちいち登録していたら仕事が追いつきません」と菅間氏。
「楽商」なら、マスター登録していない新規の品番・カラー・サイズが入力でき、さらにそのままマスターとして自動登録する機能を備えています。また、名入れ等の加工管理も標準機能で対応できました。社名などを胸や背中に刺繍して付ける場合、その名入れの場所、糸の色を管理する機能です。

新機能として強く要望された「Excel連携」も、「楽商」の標準機能です。必要なデータをExcelへ出力できるのはもちろん、逆方向で、Excelの表に入力してある品番を「楽商」のマスターへ一括取込することもできるようになりました。
そのほか、見積書を作成し、受注データと連携させることも標準機能でできます。病院などの場合、ユニホームの種類が多種になり、見積書が100行を超えることもしばしばですが、受注時に再度手入力する必要がなくなり、入力ミスの排除にも役立っています。

名入れ加工作業の様子

名入れ加工作業の様子

煩雑なサンプル品管理をスムーズにシステム化

カスタマイズの自由度が高いことも「楽商」の特長です。
たとえば、カラー・サイズと同様に、価格も新規入力と同時に自動登録する機能は、カスタマイズによって実現しました。もうひとつ、サンプル品管理の機能も、ユニホーム業界ならではのカスタマイズポイントでした。
「新しいユニホームは、一定期間試着して、着る人や見る人の評価を聞いてから導入したいというお客様がたくさんおられます」と菅間氏。その場合、システム側では通常出荷とは別に、サンプル出荷とサンプル在庫管理の機能が必要となり、しかも実際に全社導入すると決まれば、通常出荷とサンプル出荷を連動させる必要があります。
詳述すると、1着を無料で貸し出した場合、売掛は発生しませんが、貸出伝票出力とサンプル残在庫の管理が必要となります。試着が気に入って10着の注文をもらった場合には、9着を新規に仕入販売処理し、1着はサンプル売上処理をします。サンプル残在庫から1着分を引く処理も自動で行います。一方、客先には、単純に10着の売上伝票を提出することになります。
このサンプル品管理の機能により、試着品の売上と在庫管理を最小限の操作でスムーズに行うことができるのです。月締めや棚卸の際に、埼玉ユニホームの資産であるサンプル品の在庫が、正確に、しかも簡単に把握できるのも重要なポイントです。

構成図

導入の効果

ハードウェア点検まで包含したサポートで、 システム全体の可用性も向上

新しい販売・在庫管理システムは、2012年8月に運用を開始しました。
旧システムの機能を忠実に継承したうえで、新規にExcel連携や見積ができるようになったので、満足しています。しかも開発コストは、ゼロからのスクラッチ開発に比べると、3分の1から4分の1程度の安さで済みました」と菅間氏は語ります。
経営分析については、まず新システムの中で「ABC分析」などができます。さらにデータをExcelに落として、さまざまなシミュレーションも行えます。
「新システムはこれから数年間使い続けたときに、経営の強力な武器になるに違いありません」と菅間氏は言います。

またサポート契約を結んだことで、システムの障害対応もすばやくできる体制が整ったのも大きな成果です。特に、年1回のハードウェア点検までサポート範囲に含まれている点を高く評価しています。
次の目標は、インターネット経由で申し込みを受け付けられるようにすることです。通販サイトとの連動にも実績がある「楽商」の良さを、さらに活かしていくことになるでしょう。
「JSTのSE・営業担当者は、真摯な人、まっすぐな人が多い。開発中、細かい仕様については現場スタッフと直接相談してもらいましたが、きちんとコミュニケーションをとってくれました。システムのことは丸ごと任せておける、信頼できるパートナーです」と菅間氏はにこやかに語りました。

事務所での楽商操作の様子

事務所での楽商操作の様子

株式会社 埼玉ユニホーム 様

代表者:代表取締役 菅間 成勝 / 業種:アパレル業
事業内容:作業服・事務服・白衣等のユニホーム卸売、販売、デザイン企画
URL:http://www.saiuni.com/

株式会社 埼玉ユニホーム 様 ロゴ

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