「楽商」を使い続けて25年
評価したのは「経営体制、サポート、ソフトの信頼性」の3点

ハンディターミナル出荷作業

お客様のご紹介

地球上の鉱物で最も硬いダイヤモンド。理研ダイヤモンド工業株式会社(以下、理研ダイヤモンド工業)は、土木・建築分野で切削等に用いるダイヤモンド工具のメーカーです。たとえばダイヤモンド・ソーブレードはコンクリートカッターに取り付ける替え刃であり、高速道路・ビル・橋梁等のリニューアル工事に欠かせない工具です。

「当社は、埼玉工場に物流センターを併設し、仙台、名古屋、大阪、福岡に営業所を設けて全国展開していますから、急ぎの注文にもスピーディに納品できるのが特長。切る、削る、穴をあける、磨くなど、個別の要求にも柔軟に対応できる小回りの良さも喜ばれています」と、常務取締役の魚田浩行氏(以下、魚田常務)は紹介します。

導入の背景

JSTが提供する販売管理システムの利用は、1985年ごろに始まりました。

きっかけは、長年使っていたオフコンのメンテナンスが手薄になって困っていたため、JSTが提供するオフコンシステムへ切り替えたのです。その後、WindowsOSの普及に伴いサーバー・パソコンで動作するオープン系のシステムのほうが技術的な主流になってきたことを見極めて、1998年、販売・在庫管理システム「楽商」へ移行しました。

「楽商」は約25年の長きにわたって使い続けてきたことになります。

「その理由は、まず、JST自身が何十年も安定経営してきたこと呼べばすぐ来てくれるサポートも心強い。JSTが相手だと、わからないところを指さし、面と向かって質問できます。JSTは、現場を見て、使っている人と話して答えを出すという人間的な対応が良い」と魚田常務。

さらに、「楽商」はバグなどによるトラブルが発生せず、完成度の高いプログラムで、よくできたシステムであるとも評価しています。

魚田浩行 氏

常務取締役 魚田浩行氏

導入の効果

履歴検索とコピー入力で、入力作業が大きく効率アップ

オフコン時代、伝票の商品コード番号は16桁あり、受注や出荷のデータ入力作業はベテラン社員でないとこなせないほど煩雑でした。

「楽商」になって入力作業がスピードアップしたのは、コード番号を使わなくても、商品名や客先名で過去履歴を検索し、必要なデータをコピーして入力を済ませることができるようになったからです。

「新人でも少し練習するだけですぐ打てるようになったのは画期的なこと」と、本社総務部の野村貴子氏は言います。

 

■自由度の高い検索は、「1,200社へのお得意様対応」も支える

理研ダイヤモンド工業の取引先(顧客)は、建機メーカー、機械工具の商社から、自ら工具を操作する個人事業主まで、約1,200社にのぼります。

「お客様も、『いつものをちょうだい』と言ってこられる方がいるので、この『いつもの』へスムーズに対応するのが、以前はとても大変でした」と、本社総務部の水谷円香氏。

現在は、過去履歴を自在に検索できるおかげで、たとえ数年前に一度だけ注文された製品であっても正確に把握して、「いつもありがとうございます」と気持ちよく対応できます。

 自由度が高い検索は、納品書綴りや元帳など、紙書類の大幅削減にも貢献しています。数年分の書類保存スペースが不要になりましたし、伝票控えを印刷し、客先の50音順に並べ替えて綴じたり、新しいものをファイルの間に差し込んだりという膨大な手間も、なくなりました。

    本社総務部 水谷円香氏

シリアル番号管理で個体識別してきめ細かい品質管理

数十年も前から、製品を個体識別するシリアル番号管理を行っており、「楽商」もシリアル番号でも履歴検索ができるようにカスタマイズしてあります

 「ダイヤモンド工具は、工業用ダイヤモンドと金属粉(青銅粉・ニッケル・コバルトなど)を高温で焼き固めて製造します。また、使用するダイヤの粒を変えたり、使用する金属粉を変えることもあります。当社側では、技術の進歩のために1個ずつの違いを確実に管理しています」と魚田常務。

シリアル番号は製品に刻印されていますから、「何番と同じものをちょうだい」と指示されれば、同じ成分・同じ工程で仕上げた製品を厳密にチェックして出荷することができます。長期的には、どういう品質の製品がどういう現場でリピート利用されているかを把握して、次の品質管理につなげることができますし、個別の製品追跡やクレーム対応に利用することもあります。

データ分析には、明細自由集計表とExcel出力機能をフル活用

販売データをさまざまな角度から分析するために活用しているのが、オリジナルの集計表を作ることができる「楽商」の明細自由集計表の機能と、Excelデータ出力機能です。 

 「商品別・客先別・月別の集計が基本ですが、役員、工場、営業、それぞれ知りたい情報があるのでいろいろな表を作って社内に配布しています」と野村氏。

 特に月末が近づくと、毎日、「今日の日計/月計」を営業にExcelファイルで渡しているとのこと。定番の明細自由集計表は、月ごとの売り上げをあと一歩増やすためにも活用されているのです。

「楽楽明細」連携で5営業日かかっていた請求書関連業務が2~3営業日へと半減

顧客数が1,200社と多いだけに、毎月の請求書の印刷、封入、発送は、1人ではこなせないほどの作業量があり、誤配送・重複配送なども起きていました。

そこで2021年、電子請求書発行システム「楽楽明細」(株式会社ラクス)との連携を導入しました。請求書発行業務が効率化できたポイントは、クラウドからの請求書発行と併せて、郵便代行オプションの契約をしたことです

従来、月初5営業日かかっていた請求書関連業務は2~3営業日で完了するようになりました。クラウド上で請求書の受領を希望する取引先もスタート時の100社から700社へと急増して、請求書のWEB化は順調に進んでいます。

工場・営業所でも情報共有、利用頻度の高い履歴検索

本社と埼玉工場、4営業所をVPNで接続し、「楽商」の情報も社内共有できるようにしました。

権限設定により、工場、営業所は「楽商」画面を検索・表示するだけで、入力や修正はできないようにしておりますが、入金状況のチェック、客先ごとに異なる価格設定の確認など、使用頻度は高く、便利に活用されています。本社総務部も、社内問い合わせ対応の手間から解放されました。

※VPN:Virtual Private Network(仮想専用線)

 

自由度の高い検索を活用して
入力作業がスピードアップ

今後の展望

タブレット導入で、受注から出荷までの効率化を企画中

次の目標は、受注から出荷までの業務を一段と効率化することです。
詳細はまだ検討中ですが、営業が出先からタブレットで受注入力・送信してすぐに出荷作業に入れるようにすることと、工場での出荷情報を「楽商」へCSV取り込みすることにより、出荷情報の反映もスピードアップする方針です。

手入力を極力減らし、販売管理と在庫管理のリアルタイム連動を果たすことを目指しています」と水谷氏は意欲的に語ります。

 1959年に設立され、創業65周年を間近に控える理研ダイヤモンド工業。
「この65年間、海外進出したり、逆に国内市場に絞ったり、実にいろいろな壁を乗り越えてきました。見据えているのは次の35年です」と、100周年を意識する魚田常務。

「JSTも細く長く活躍をつなげて、次の35年も当社の良いパートナーでいてもらえればと思っています」と、魚田常務はにこやかに語りました。

理研ダイヤモンド工業株式会社 様

代表者:代表取締役社長 長谷川光司 / 業種:建材・資材・什器メーカー
事業内容:土木・建築・窯業・石材・その他粗切削に使用するダイヤモンド工具の開発・製造および販売
URL:https://www.rikendiamond.co.jp/index.html/

丸恭 様 ロゴ

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