おしぼりレンタルから雑貨販売まで一元的な販売・配送管理。
業務効率が大きく向上し、残業は半減。

常務取締役 榎本司氏 総務部/経理部 部長 大星恭子氏

導入の背景

「月末集中入力」を脱して「日々入力」へ

東京・足立区に本社を置く株式会社アールエスエス(以下、アールエスエス)は、全国トップ3に数えられるおしぼりレンタル会社の最大手です。
「高品質なおしぼりは、日本が誇るおもてなし文化のひとつ。わたしたちも、品質とサービスに誇りとこだわりをもって、創業から55年を積み重ねてきました」と、総務部/経理部部長の大星恭子氏は語ります。
顧客数は約1万6千件以上。都内主要ホテル、飛行機や新幹線のグランクラス、ミシュラン星のレストラン、高級車ディーラーから、居酒屋・レストランチェーン、下町の飲食店まで多種多様です。

布製のレンタルおしぼりは、客先から回収した後、最新鋭設備を備えた同社工場で、洗濯、検品、二つ折り、パッキングなどの工程を経て出荷します。殺菌漂白に用いる塩素は時間が経つと揮発して効果が薄れるため、おしぼりは作り置きができません。アールエスエスのグループ7社が運営している合計14カ所の工場は、厚生労働省指導基準をクリアした高品質なおしぼりを「生産」し続けています。

総務部/経理部 部長 大星恭子氏

販売管理には早くからオフコンを使っていました。
従来の問題点は、売上入力作業が月末に集中すること。本社に営業事務の人たちが集まって人海戦術で対応していていましたが、取引先が増えれば残業が増えるばかりで、もう限界でした」と大星氏。
すべての業務が紙を使った手書きで処理されていたため、データを使い回しできないのも問題でした。アナログ処理からデジタル化へ。業務のやり方を変えることで、売上データや顧客データをさまざまに活用する道を開きたいと考えていたのです」と語るのは、常務取締役の榎本司氏です。
2004年、システム刷新の取り組みが始まりました。

常務取締役 榎本司氏

導入のポイント

顧客情報がポップアップ表示されるCTIで電話応対を効率化

おしぼりレンタル業向け販売・配送管理システム「楽商 配達名人」を採用したのは、同じ協同組合に所属する同業他社に紹介されたのがきっかけです。
「楽商 配達名人」は、東日本おしぼり協同組合をはじめ、レンタルおしぼり業界の「推薦システム」になっています。販売管理と連動する配送管理をはじめ、この業界に不可欠な機能を網羅しており、東日本だけで十数社、全国では20社以上という導入実績も評価しました。

もうひとつアールエスエスが注目したのは、「楽商 配達名人」のCRM(顧客管理)機能を利用して、販売管理/配送管理と連動するCTIシステムです。
CTI(Computer Telephony Integration)システムを構築すると、電話がかかってきたときに、該当する顧客に関する情報を「楽商 配達名人」から引き出し、電話を受ける人のディスプレイにすばやくポップアップ表示させることができます。
電話を受けた人は、顧客名・住所・過去履歴・次回配送予定日などの情報を見ながら、正確な受け答えを効率よく行えます。社員にとっては電話対応時間の短縮につながり、同時に、電話をかけてきた顧客にとっては応対品質の向上、顧客サービス向上につながるわけです
「特に2004年当時は、注文のほとんどを電話で受けていましたから、電話応対を効率化したい、聞き間違いや聞き漏らしが起きないようにしたいというニーズは切実でした」と大星氏は導入当時を振り返ります。

CTIは、情報の社内共有という大きな成果も生み出しました。
電話を受けた人は、受注情報だけでなく、気づいたことを何でもメモ欄にフリーワード入力できるようにしました。クレーム情報、駐車できる場所、臨時休業の予定、あるいは、領収書を再発行したとか仮入金したとか、とにかくメモしておくと、次回の電話のときにこの情報も参照しながらスムーズに応対ができます。
「このメモ欄は、最初はあまり使っていなかったのですが、社員数が増えるにしたがって便利だと認識されるようになり、配送員をはじめみんながチェックするようになっています」と大星氏は語ります。

またアールエスエスでは、その日に電話を受けた人の名前と回数をカウントし、壁に掲げた大ディスプレイに「ランキング」として表示するしくみを開発しました。
各自が電話を受けた本数は毎月集計し、トップの社員を表彰し、金一封を渡します。
電話受付に対する社員のモチベーションがあがり、電話に出るタイミングが早くなり、顧客サービスが向上しています。

CTIを活用した電話対応

導入の効果

外部システム連携で請求・集金業務も効率化

アールエスエスでは、2004年12月に「楽商 配達名人」を導入し、2005年2月から本稼働を開始しました。
システム刷新の最大の効果は、月末集中入力が日々入力に変わったことです。
「営業事務の残業は半減しました。月末は20時、21時があたりまえでしたが、最近では月末でも18時頃には退社しています。また、データは一度だけ入力すれば、後処理までそれが一貫してつながり、二度入力の手間が発生しません。業務効率もあがっていますし、精神的なストレスからも解放されています」と榎本氏は評価します。

請求・集金業務でも、業務効率向上はめざましい成果をあげています。
アールエスエスの顧客は約1万5千件もあり、月末に集中する請求・集金業務も、大きな業務負荷になっていたのです。

システムを刷新したことで、多様な集金手段を効率よく利用できるようになりました。
そのひとつが、顧客の銀行口座からの自動引き落としです。
「楽商 配達名人」は、銀行口座自動振替連携の機能を備えており、人が目視しながら消し込み作業を行う必要なしに、自動入金消込ができます。

バーチャル口座(仮想口座)振込も活用しています。
これは、請求先ごとに仮想の振込専用口座番号を割り当てて決済するサービスで、各銀行が提供しています。契約顧客名と銀行口座名が異なる場合でも、どの顧客からの入金であるかを特定できて、入金照合事務の負荷が軽減されます。
「楽商 配達名人」は、バーチャル口座にも連携しており、自動入金消込ができます。

小口顧客からは、コンビニ収納が便利だと好評です。
「楽商 配達名人」は、請求書と共にコンビニ対応の振込用紙を印刷できます。顧客へ郵送または納品時に届けておけば、24時間営業のコンビニエンスストアから入金してもらえます。
「楽商 配達名人」は、主要なコンビニシステムとも連携していますので、データを取り込んで正確な入金処理を効率よく行えるのです。

「今では、コンビニ収納と銀行振込が主流となり、『対面・現金集金』は1割程度に減りました。配送員の集金負担が大きく軽減できましたし、回収にかかる人件費の削減にもつながっています」と榎本氏は語ります。

もうひとつ、請求書の発送作業、具体的には、封筒への封入作業も大幅にスピードアップしたことを付け加えておきます。
請求書にバーコードを印字し、自動封入機と連動するしくみをカスタマイズして開発しました。請求書は封筒に1枚封入するときも3枚封入するときもありますが、自動封入機のセンサーがバーコードを読んで処理するため、ミスなく封入が完了します。

楽商を利用している様子

ECサイト連携で受注業務を効率化

「楽商 配達名人」はオープンな技術をベースにしており、Webシステムなどとも容易に連携させることができます。こうしたデータ利用の広がりもまた、業務効率向上に貢献しているのです。

そのひとつが、グループ会社間、および同業他社とのデータ交換です。
「チェーン店のお客様の場合、遠方で配送できない所も発生しますから、そこはグループ会社や同業他社に依頼して配送してもらいます。従来は、配送先の組み替えは、お互いに新規の手入力で対応していました。ところが『楽商 配達名人』は、必要なデータだけ抽出してCSV出力できます。これをグループ会社や他社との間でやりとりするだけで、配送先の組み替え作業が一気に完了しますさらに、今までは、お得意様が他事業所へ移動(グループ間のエリア編成)の際、お得意先データを1件1件登録していたものが、得意先データをCSVで出力し受取側がそのデータを取込むことで登録完了となるので、とても便利になりました」と榎本氏。
グループ会社5社と配送委託する同業他社1社、合計6社のデータを必要に応じて合算するしくみも開発して、配送先組み替えから請求までを一貫処理しています。

アールエスエスは、食器洗剤、クッキングペーパー、割り箸などの販売・配送も行っています。これら雑貨・消耗品の受注には、フード業界向け企業間電子商取引プラットフォーム「FOODS Info Mart」を利用できる体制を整えました。 
顧客は、電話やFAXではなく、「FOODS Info Mart」の画面で注文を入力します。アールエスエスはこのデータを取り込み、改めてデータを手入力する手間をかけることなく、「楽商 配達名人」の受注データとします。
雑貨・消耗品の出荷が完了したら、そのデータを「FOODS Info Mart」に送信すれば、プラットフォーム側で請求・集金処理を行ってくれます。アールエスエスでは、「FOODS Info Mart」での取引については、請求書の発行や郵送をする必要がありません。

雑貨・消耗品の受注のためには、「FOODS Info Mart」とは別に、アールエスエス独自のECサイトも立ち上げましたこのECサイトも「楽商 配達名人」と連携しており、受注データの手入力作業は発生しません。

カスタマイズを加えて配送管理を効率化

14年の長きにわたって「楽商 配達名人」を使い続けるなかで、評価している特長が3つあります。「柔軟性」と「カスタマイズしやすさ」です。
たとえば配送管理では、販売管理データと連動して、その日に配送する顧客の情報が、曜日ごと・ルートごとに表示されますが、アールエスエスは「ルートに合わせて回る順番が表示されるのはあたりまえ」として、一歩進んだ「組み替えやすさ」を評価しています。
新規の納入先を挿入したり、グループ会社間で配送先の入れ替えをしたりする作業がとてもやりやすい。現場作業に合わせて柔軟に設計されている感じがしますと榎本氏。
アールエスエスはグループ会社全体で80以上の配送ルートを設定し、約100台の配送車・営業車で走り回っています。配送管理を短時間で組み替えできる機能は、配送担当者からも高く評価されています。

工場作業風景

さらに大星氏は、「当社の配送管理は、その日の需要予測が同時に表示されるように作り込みました。配送担当者は、今日どの商品を何袋持って出れば良いかがわかりますし、おしぼりと雑貨・消耗品を一緒に持っていけるので、ムダ足をせずに効率よく動けます」と語ります。
カスタマイズを加えたことで、配送管理はさらに進化し、配送者が交代してもミスなく業務遂行できるしくみが出来上がったのです。
「ほかにも、カスタマイズはたくさん加えています。パッケージであってもカスタマイズしやすいことは、当社の業務にフィットさせるために、とても大事なこと」と大星氏は指摘します。

配送準備風景

今後の展望

さらなるシステム化、自動処理を目指す

次の目標は、発注・仕入・在庫管理の機能強化、特に雑貨・消耗品の在庫管理の実現です。
「工場とのデータ連携、FOODS Info Martとの請求データの連携など、やりたいことはまだまだたくさんあります。もっといろいろなものをシステム化して、いちいち人手を介することなく、自動処理で業務が回っていくようにしたいですね」と大星氏は展望を語ります。
「配送員がスマホかタブレットを持ち歩いて、配達した現場で配達日報を簡単に入力できるしくみもほしいと思っています」と榎本氏も意欲的です。

JSTは今後さらにいろいろな提案を重ねながら、アールエスエスの改革・革新をお手伝いしていきます。

笑顔で対応して頂いた榎本氏・大星氏

株式会社アールエスエス 様

代表者:代表取締役 石川 拓彦 / 業種:おしぼりレンタル業
事業内容:おしぼり・玄関マット・モップ・タオル・観葉植物のレンタルサービス、使いきりおしぼり・雑貨・消耗品の販売


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